今注目を浴びているアンティーク着物のコーディネート方法

投稿日:2019年07月29日

今注目を浴びているアンティーク着物のコーディネート方法

近頃おしゃれに敏感な人達の間で、アンティーク着物が人気です。デートやショッピングなど、普段のお出かけを個性的なものにしてくれるアンティーク着物。これからアンティーク着物を楽しんでみたいという方のために、アンティーク着物の選び方のポイントとコーディネートをご紹介します。

アンティーク着物とは?

古い着物の中でも、昭和初期までの着物を「アンティーク着物」といいます。それより新しい年代の品は「リサイクル着物」として区別されています。ただ何年頃に作られた着物かはっきりしないことも多いので、昭和中後期の品でも柄によってアンティークとして扱われることも少なくありません。

アンティーク着物の中でも人気なのは、大正~昭和初期(戦前)代の着物。この時代は「大正ロマン」、「昭和モダン」などと呼ばれ、独特のスタイルを持っています。この時期の着物は袖丈や羽織丈が長めで、大胆な柄や色づかいが特徴です。西洋のアールヌーボーやアールデコに影響を受けた図柄などもあり、その異国情緒がレトロモダンな味わいになっています。

アンティーク着物のメリット

アンティーク着物が人気になっている背景には、次のような理由があります。

安価で購入できる

アンティーク着物は基本的に中古品なので、新品の着物と比べて桁違いに安い価格で買うことができます。新品なら反物だけで10万円以上する品が、数千円で買えることも珍しくありません。仕立て上がった状態で売られているため、サイズさえ合えばすぐ着られるのもメリット。新中古とはいえ、着物はもともと何代も着継いでゆくもの。安価でかえるものの、素材としてのクオリティが高いのが魅力です。

レトロ感を味わえる

現代の着物は、成人式や結婚式など特別な日に着るものになっていますが、戦前までは日常的に着物を着る人がほとんどでした。そのため礼装用の着物はもちろん、日常着や洒落着に至るまで、実にさまざまなデザインの着物があります。特に大正~昭和初期の着物は、西洋文化の影響を受けて色鮮やかで大胆。現代の感覚から見ても、新鮮なデザインです。

和装コーディネートの幅が広がる

「価格が高い」、「しきたりが多い」、「組合せが難しい」という、着物につきもののイメージがアンティーク着物にはあてはまりません。アンティーク着物を楽しむ人は、今の暮らしの服として着物を取り入れています。タートルネックを着てサイズの小さい着物をジャケット代わりに着たり、足元をブーツにしたりと着方も自由自在。和装コーディネートの幅が広がります。

アンティーク着物を購入するときの注意点

アンティーク着物は数十年前の着物ですから、状態の良くないものもあります。購入するときは次のような点をチェックするのがポイントです。

生地の状態

シミやカビ、虫食いがないかよく見てみましょう。裏地の薄い色の部分に変色やポツポツした斑点がないかを確認します。絹は動物性繊維なので、時間が経てば劣化します。絹着物を買うときは、しっかりと触って布地が弱っていないか確かめましょう。

サイズ

着物は仕立てるときに、着る人の背丈に合わせて着丈や行き(背中の中心から袖口までの長さ)を決めるので、洋服のようにS~Lといった規格サイズはありません。昔の人は今よりも体格が小さい人が多いので、サイズの小さい着物も多くあります。アンティーク着物を買うときは、必ず試着してサイズを確認するのがおすすめです。
AmazonなどのECサイトでは30日間返品無料のサービスもあり、試着後、合わなければ返品可能ですので、安心して購入できます。

アンティーク着物のコーディネート

アンティークの着物を着るときに、コーディネートに困ったら以下のような組合せを試してみましょう。

アンティーク着物×編み上げブーツ

矢絣の小振袖+袴に編み上げブーツという明治・大正時代に流行したいわゆる「ハイカラさん」コーデは、アンティーク着物コーディネートの中でも、定番の組み合わせ。銘仙の着物にハードなブーツのコーディネートは、男女を問わず人気です。

柄×柄のコーディネート

着物にも帯にもにぎやかな柄を持って来るトゥーマッチな組み合わせも、アンティーク着物ではアリ。カラフルレトロ呼ばれる、アート感覚のコーディネートです。

アンティーク着物とビビットカラーの羽織

縞や格子、矢羽など幾何学的な着物に花柄の長羽織を重ねたり、反対に花柄の着物に幾何学柄の羽織を重ねたりと、タイプの違う柄を重ねるのがポイントです。

着れば魅力がわかるのが着物です。上記を参考にアンティーク着物のコーディネートを試してみてはいかがでしょうか。

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