着物と合わせる草履の選び方

投稿日:2019年08月02日

着物と合わせる草履の選び方

おしゃれは足元まで気を配ってこそ、完成します。着物に合わせる履物としては、草履や下駄がありますが、今回は草履についてご紹介します。草履にもやはり格があり、草履によって合わせられる着物が決まっています。草履の種類と着物に合った草履の選び方を知っておきましょう。

草履の種類

草履の「格」は大きく分けて、フォーマル用と洒落着用の2種類があります。基本的には草履台(草履の足を乗せる部分)が高いものの方が、格が上がります。
格の高い草履は「何枚草履」といい、芯(草履台の枚数)を1枚2枚と重ねて高くしていきますが、フォーマル用の中でも慶事用は金糸銀糸を使った半月や皮革に金銀やラメ加工を施した半月を芯の間にはさんだり、鼻緒も着物とコーディネートさせたりして華やかに仕上げます。

コーディネートのやり方は、着物や帯に使われている色または図柄を、草履に取り入れるやり方が一般的。草履とバッグを同素材、または同色で揃えると、収まりが良く見えます。
喪服には皮革か織物素材で、つやのない総黒の喪草履を合わせます。

フォーマル用

草履台素材:織物(佐賀錦、つづれ織り、金銀糸の入った布製など)、皮革(本革エナメル、皮革に金銀ラメ加工したものなど)
鼻緒:織物、皮革
巻(台の側面):高い(格が高い)、1の3枚芯~3の3枚芯

洒落着用

草履台素材:本革・合皮、織物、帆布、畳表など
鼻緒:皮革・合皮、織物、ベロア
巻:低い(粋)、1枚芯~3枚芯、直付け

草履のサイズの選び方

サイズはS、M、L、LLとありますが、Mサイズ(22.5~24cm)が一般的です。それ以外のサイズは、数が少なく割高になります。草履のサイズを決めるときは、自分の足より草履台が0.5~1cmくらい小さいか、もしくはぴったりのサイズを選ぶのがポイントです。足より草履台が大きいと台の上に着物の裾が乗って、裾を踏んでしまうことがあります。特にフォーマルの着物では裾を長めに着付けるので、注意が必要です。

痛くない草履の選び方のコツ

草履では、靴のようにかかとが靴擦れすることはありませんが、「鼻緒」や、指股ではさむ「前坪」の部分がこすれて足が痛くなる「鼻緒擦れ」をすることがあります。「鼻緒擦れ」を防ぐには、太く柔らかな素材の鼻緒をつけるか、前坪を柔らかい素材のものにするといった工夫が必要です。鼻緒は調整することができますので、購入後しっくりこないようなら、履物を取り扱うお店などで足に当たるところをしっかり調節してもらいましょう。

雨が降っているときの草履の選び方

草履は底が平らでなめらかなので、濡れた地面では滑りやすく、雨の日に履くのに適したものとは言えません。また草履は、革や織物など水濡れに弱い素材で作られたものが多いので、雨の日の外出用には、専用の「雨草履」を選ぶようにします。雨草履は濡れに強い合皮製で、爪先部分に雨除けのビニールカバーが付いたものがおすすめです。その他、底がスニーカーのようなゴム底になっている「軽量草履」も雨の日の足元を守ってくれます。

着物に隠れて見えないと思いきや、意外と目立つのが草履。履物を脱いで座敷へ上がるときは、一層目立ちます。草履を選ぶときは、上記を参考に着物の格とデザインに合わせた草履を選ぶようにしてください。

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