これだけは押さえよう!出先でできる着崩れ対処法

投稿日:2019年08月09日

これだけは押さえよう!出先でできる着崩れ対処法

着物はもともと平らな布を腰ひもや帯を使って身体に合わせる衣服なので、動いているうちにセッティングが狂って着崩れてしまうことがあります。着崩れに対する対策は2つ。1つは、「着くずれしにくい着付けをする」こと。もう1つは、「着ている途中で着崩れた部分に対処して直すこと」です。

着物が着崩れしてしまう主な理由

着物が着崩れる理由は、着付けが悪い場合と、着付け後の行動によって着崩れる場合があります。

着付けが悪い場合大抵は、腰ひもをしっかり締めていない(腰ひもの締めが甘い)、胸元やくびれの補正をきちんとしていないなどが原因。この2点をしっかり注意して着付けしてもらいましょう。自分で着るときも、ここを意識して着付けるようにします。腰ひもを締めすぎるときついのではと思いがちですが、胃より下にぎゅっと力を入れて締めても苦しくない位置があります。この場所にきちんと腰ひもを結ぶことがポイントです。

着付け後の行動では、大股で歩き過ぎる、腕を上げるなど動作が大き過ぎるなどがほぼ原因となっています。歩くときは、いつもより歩幅を小さく取って内股気味に歩くのが基本。「入」の形に足を動かすことを意識してみてください。腕を高く上げたり、身体をねじったりするような動作も着崩れの原因になります。大きな動作をした後は、布が引っ張られた部分をさっと直すように心掛けると大きく着崩れることがありません。

出先で着崩れしてしまいがちな場所と対処法

着崩れは「身八つ口」(着物の脇の開いた部分)と「おはしょり」で大体直すことができます。

衿元がゆるんでしまった場合

左の身八つ口から手を入れて下前の衿を引っぱり、ゆるみを胸紐へはさみ込みます。左手で半襟の出具合を調整してつかみ、右手で帯の下の衿先を引いて上前衿のたるみを取ります。

袂や袖口から長襦袢がはみ出てしまった場合

長襦袢が軽くてはみ出て来る場合は、袖口に匂い袋や硬貨を重りに入れることで直ることもあります。直してもまたはみ出る場合は安全ピンを使い、目立たない場所で襦袢を袖に留めます。

上前、下前が下がってしまった場合

上前が下がったときはおはしょりをめくり、腰ひもの上で上前を引き上げます。下前が下がったときは上前をめくり、下前の衿先を腰ひもの上に押し込むようにしてたくしあげます。

おはしょりがくずれた場合

おはしょりにしわが寄った場合は、帯と着物の間に手を入れ、左右にしごくようにならしてしわを脇へ寄せ、正面を平らにならします。

背中や腰がゆるんでしまった場合

背中がゆるんだときは、おはしょりの背中の部分を伊達締めの下から引いて背中のゆるみを取ります、腰がゆるんだ場合はおはしょりをめくり、たるんだ分を腰ひもの下から引いてゆるみを取ります。

帯が下がって来た場合

タオルやハンカチを帯の下から入れて、胴回りに厚みを作る補正をします。

出先で着崩れを直せるようになると、着物のお出かけをしても心配ごとが減り、格段に楽しくなります。文章で読んでいると難しいことのように思えますが、実際にやってみれば着付けの仕組みは意外と簡単。上記を参考に、出先で着物がくずれても直せるようになりましょう。

着物は着付け師の良し悪しが決まる

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