下駄の鼻緒で足が痛い……痛くなる原因と対策

投稿日:2018年08月13日

下駄の鼻緒で足が痛い……痛くなる原因と対策

下駄を履いて花火大会へ出かけたら、足が痛くて歩けなくなってしまった…という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。せっかくの楽しいお出かけを、足の痛みで台無しにしたくはないですよね。ここでは、草履や下駄の鼻緒で足が痛くなってしまった場合の対処法と予防法をご紹介します。

草履や下駄を履いて足が痛くなってしまう理由

草履や下駄の鼻緒で足が痛くなることを「鼻緒ずれ」と言います。鼻緒ずれの原因は、鼻緒を台に留めている「前坪(まえつぼ)」と呼ばれる部分が足の親指と人差し指の股にこすれてしまうことにあります。また、鼻緒が足の甲に当たり、痛みが出ることもあります。皮膚が赤くなる程度で済むこともありますが、ひどい場合は皮がむけてしまったり、水ぶくれになったりします。
特に浴衣の場合は素足に下駄を履くので、鼻緒が直に皮膚に当たって痛くなりやすいと言えます。

草履や下駄を履いたときに足が痛くなってしまった場合の対処法

お祭りや花火大会など、草履や下駄で長時間歩くときは鼻緒ずれ対策を忘れずに。痛くなった時のために、次のようなアイテムを用意しておけば安心です。

ワセリン(白色ワセリン)

痛くなりそうと思ったら、ワセリンを指の股や足の甲に塗っておきましょう。ワセリンが皮膚の表面に膜を作り、こすれて傷つくのを防ぎます。ワセリンの油分は鼻緒と指がすれる時の潤滑剤にもなります。純度の高い白色ワセリンがおすすめです。

ベビーパウダー

ベビーパウダーは塗った表面をさらさらと滑らかにします。指と鼻緒に少量つけておくと、こすれて傷つくのを緩和する効果が期待できます。

ガーゼ、ばんそうこう

ガーゼやばんそうこうで足を保護しておく方法もあります。前坪と指の股の間に小さく切ってたたんだガーゼを当てておくと、前坪と皮膚が当たりません。ばんそうこうを使う場合は、意外と目立つ場所なので、鼻緒に隠れるように斜めに貼ると良いでしょう。

草履や下駄を履いて足が痛くならないようにできる対策

鼻緒ずれが心配な方は、事前に鼻緒ずれ対策をしておきましょう。鼻緒ずれしにくい下駄や草履の選び方、痛くならないための対策をご紹介します。

正しいサイズの草履、下駄を選ぶ

下駄や草履は、台(足を載せる部分)にかかとが乗るのは不格好とされています。足の指で前坪をつまんで立ち、かかとが台から2~3センチ出る程度が美しいと言われています。ただ下駄、草履をはき慣れていないと、小さすぎて歩きにくいと感じる方もおり、最近は台から1センチ出る程度で履くことが多くなりました。
草履や下駄を履く時は、鼻緒のすげ方(つけ方)もポイント。前坪の高さや後穴の締めこみ具合で履き心地がかなり違います。買う際に自分の足に合わせて、すげ具合を調整してもらえるとベストです。

太く、柔らかい素材の鼻緒を選ぶ

細く硬い鼻緒は指の股に食い込みやすく、鼻緒ずれを起こしやすいとされています。鼻緒は太くて柔らかい素材のものを選ぶようにしましょう。下駄や草履を履き慣れない方向けに、通常よりも太めの鼻緒をつけたサンダル風の下駄も売られています。

鼻緒部分をほぐす

履く前に草履や下駄の鼻緒を「ほぐす」と、履き心地が柔らかくなって楽にはけます。鼻緒のほぐし方は次のような手順でします。

1: 前坪を握り、軽く持ち上げるようにして少しゆるめます。足を入れた時に前坪と指の股の間に少し隙間ができ、足の親指と人差し指で前坪をつまめる位にほぐしておきます。

2: 鼻緒を前坪の方から後穴まで順に、生地を揉むようにほぐします。こうしておくと足への当たりが柔らかくなります。

足袋を履く

足袋が足を守るので鼻緒ずれしにくくなります。素足で履くことが多い下駄ですが、足袋を履くことはタブ-ではありません。下駄に合わせるレースなどの足袋ソックスもあります。

お出かけ前に足に馴染ませる

靴と同じく、下駄や草履も慣らしてから履くのがおすすめ。事前に下駄や草履を履いて短い距離を歩いてみて、痛いところがないかチェックし、足に馴染ませておきましょう。

着物でのお出かけを楽しむためには、事前に足元の対策を行うことが大切です。上記を参考に、足が痛くならないように準備して出かけましょう。

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