着物を着てコンサートに行くときの振舞い方

投稿日:2020年03月04日

着物を着てコンサートに行くときの振舞い方

もっといろいろなシーンで、着物を楽しんでみませんか。たとえば着物を着てコンサートに出掛けてみてはいかかがでしょうか。クラシックやジャズなど、演奏されるジャンルに合わせて装いを替えるのも着物のおしゃれの楽しさです。コンサートに行くときの着物選びと気をつけたいポイントをご紹介します。

着物でコンサートへ参加してもマナー違反ではない?

着物は素材や柄行きなどによって、普段着、しゃれ着、略礼装、準礼装、正礼装と「格」がはっきり分かれる衣服です。コンサートも、ポップス、ジャズ、クラシック、オペラとさまざまなタイプの演奏会がありますが、コンサートの内容と着物の格が合っていれば、着物でコンサートへ行くことに問題はありません。むしろドレスコードがあるようなオペラなどの会場では、格のある着物はドレスにひけをとらない存在感があります。

気をつけたいのは、格式高いコンサートへ普段着の着物で行くこと。ほかの方々がドレスアップするようなコンサートでは、その場に合わせて着飾るのがマナーです。マナーさえ守れば、コンサートは着物のおしゃれを自由に楽しめる場です。

着物でコンサートへ行くときにはどんな着物を選べば良い?

「着物の格を気にするべきコンサート」と「格にこだわらなくて良いコンサート」があります。格にこだわらなくて良いコンサートでは、会場や演目に合わせてコーディネートを楽しみましょう。ただしコンサートの主役は演奏者ですから、「自分が主役」のような装いは避けた方が良いでしょう。

ドレスコードのあるコンサート

グランドオペラや記念コンサートなど、聴衆がドレスやディナージャケットで盛装するコンサートでは、準礼装から略礼装の格の着物を選びます。派手過ぎない柄や無地に近い着物を選び、金銀の入った丸帯で華やぎを演出するのが上品です。色留袖、訪問着、色無地、付下げなどがおすすめです。

格式の高い会場のコンサート

大使館、一流ホテル、洋館といった格式高い会場で催されるコンサートは、会場に敬意を払って略礼装格の着物を選びましょう。内容がジャズやカントリーなど庶民的な音楽であれば、気取り過ぎない方が粋。光沢のある紬などしゃれ着で装うのも素敵です。訪問着、色無地、付下げ、小紋、紬などがおすすめです。

一般的なホールコンサート

市民ホールなど、格式張らない会場のコンサートならしゃれ着で大丈夫。むしろしゃれ着の着物を楽しむチャンスです。銘仙に柄物の半襟を合わせるレトロモダンなアレンジも、演目に合わせて楽しんでOK。美術館などアートな施設で行われるコンサートなら、着物にブーツを合わせるアレンジもアリです。色無地、付下げ、小紋、紬、銘仙などがおすすめです。

着物でコンサートに行くときの注意点

コンサートに着物を着て行く際には、座っている時に苦しくならないことと、ほかの方の迷惑にならないことの2点を考えましょう。

アップスタイルの髪型は避ける

大きく盛ったアップスタイルは、後ろの方の視線を遮ってしまうので避けたほうが無難です。派手なヘアアクセや揺れると音がなるような髪飾りもNG。特にクラシックコンサートでは音をたてるのはマナー違反です。

帯は前傾姿勢にならないような結び方にする

後へ張り出す形の帯結びだと、椅子に腰かけた時に身体が前のめりになってしまいます。コンサートではお太鼓のように軽く寄りかかっても型崩れしない結び方がおすすめです。

コンサート会場できれいに着物を着こなしている方を見ると、音楽も着物も上手に楽しんでいる感じがします。なかなか着物を着る機会がないと思っている方は、コンサートに着物で行ってみてはいかがでしょうか。

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