着物を着てお出かけをするときのポイント

投稿日:2019年08月07日

着物を着てお出かけをするときのポイント

結婚式やお正月だけでなく、もっと気軽に着物でお出かけを楽しんでみませんか。着物でお出かけすることを、難しく考え過ぎる必要はありません。まずは着物を着たときの身のこなし方を知ることから、スタートしてみましょう。

着物でお出かけをするときの注意ポイント

「着物を着ると動きにくい」という人は、着物のときにも洋服と同じ身のこなし方をしているようです。着物での身のこなし方を覚えれば、楽に動けるようになり、着くずれもしにくくなります。

基本の姿勢

立つときも座るときも、着物では背筋を伸ばすことが大事です。猫背になっていると帯が苦しく感じるのです。背筋を伸ばして、肩の力は抜きます。ほんの少し肩を後ろへ引いて、うなじを伸ばすようにすると、美しくすらりとして見えます。立つときは足を少し内股に。どちらかの足を引いて、やや半身に構えると安定した姿勢になります。

歩き方

洋服では一直線の上を歩くのが美しい歩き方とされますが、着物の場合は右足左足をそれぞれまっすぐ、内股気味に前へ運ぶようにします。裾が乱れないよう歩幅は小さめに。ただし歩幅が少な過ぎてヨチヨチ歩きにならないよう気をつけましょう。大きく動くときは腿のあたりで着物の重ねをつまんで持ち(この仕草を「竪褄を取る」と言います)、裾を乱さないように気をつけます。階段や段差では竪褄を取り、段に対して斜めに上がるようにします。

座り方

正座のときは、しゃがみながら手のひらで膝下を撫でるようにして、裾がきれいにたたまれるようにします。椅子へ座るときは、軽く竪褄を取ってお尻から座るように腰を下ろします。座ったら袖がぶらぶらしないように、膝の上へ重ねます。振袖は両袖合わせてたたむようにします。

車の乗り方

袖が引っかかったりしないようたもとを押さえ、お尻から座席へ座ります。座席へ座ってから両足を車内に引き入れるようにします。特に振袖は袖が長いので、両袖を合わせて軽く抱え、床につかないように注意します。

着物でお出かけをするときに準備しておきたいもの

普段着の着物でお出かけするときは、洋服のときと同じバッグを使う人もいますが、着物用バッグを選ぶと着物とコーディネートしやすいでしょう。合わせて着物を着ていていざというときにお役立ちの持っておきたいアイテムも紹介します。

着物用バッグ

取っ手まで革や織物素材で作られたバッグが着物用として多く見られます。着物を痛めないよう外側に金具がないか、あっても引っかかりにくいデザインになっているため、デザインのみならず実用性でも着物にぴったりです。しゃれ着や普段着に合わせるときは、籠のバッグも人気があります。

大きめのハンカチ

着物のお出かけに大版サイズのハンカチは必需品。お茶や食事をいただくとき、膝に広げて汚れを防ぎます。

扇子

肌着、襦袢、長着と重ねる着物は、場所によっては暑い場合が結構あります。

クリップ

クリップはトイレを使うときに、裾をからげて落ちないように留めるのに使います。

安全ピン

袖から襦袢が飛び出てしまうなどのことがあったときに、応急処置として目立たない部分を留めるのに使うことができます。

細引き(腰ひも)

出先で、もしも帯が着崩れたときの仮紐にします。

着物でお出かけをするときにあると便利なもの

上記に加え、着物でお出かけをするときに、あるとなにかと便利なものをご紹介します。

足袋カバー・替え足袋

お出かけ先で座敷に上がるときに足袋が汚れていては大変。足袋カバーをして行って訪問先で脱ぐか、替え足袋を持参して汚れていたときははき替えるようにします。

小風呂敷

小さめの風呂敷があると、物が増えたときにバッグとして使える他、ひざ掛け代わりに、荷物をまとめて置いた上に掛けて目隠しに、と便利に使えます。

懐紙

お茶菓子を包んだり、口元を拭いたり、箸の汚れを取ったりと、着物の美しい所作に欠かせないエチケットアイテムです。

あぶら取り紙

メイク直しができないときに、テカリを押さえてくれます。

着物でのお出かけは所作などを覚えなければならず面倒と感じるかもしれませんが、着慣れてしまえばそれほど難しいことはありません。困ったときのアイテムを用意しておけば、多少のミスをしても気持ち的にも安心できるでしょう。上記を参考に準備を整えて、気軽に着物でお出かけしてみませんか?

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