着物を着ると肩がこる? 肩こりの対処法

投稿日:2020年03月04日

着物を着ると肩がこる? 肩こりの対処法

「着物を着ると肩がこる」と言う方は少なくありません。どうして着物を着ることで肩こりが起こるのでしょうか。着物と肩こりについて、その原因と対処法を知っておきましょう。

着物を着ると肩がこる理由とは?

着物を着て肩がこるという方は、以下のようなことが原因となっている可能性があります。

着物が重いため

襦袢や帯も含めると、着物は洋服よりも重量があります。特に秋~春用の袷の着物になると裏地も付くので長着だけで相当な重さになります。また、振袖のように袖が長い場合は袖分の重さも加わります。この重さが肩こりを引き起こしてしまうことがあるようです。

普段の姿勢が悪い

着物を着慣れた方は、着物を着ると背筋がしゃんと伸びて良いと言います。着物を着て背筋が伸びるのは、帯を締めるから。一定の硬さと幅のある帯がコルセットの役割をして、背筋を真っすぐに支えるのです。ところが普段の姿勢が悪い方(特に猫背気味の方)は、背筋が伸びた状態に身体が慣れていません。姿勢が矯正されるために、肩こりになってしまうことも。

コーリンベルトや和装ブラがきつい

コーリンベルト(着物ベルト)で衿をきつく重ね過ぎた、和装ブラがきつい、などといった下着の締めつけから肩こりが起こる方もいます。

衣紋抜きを引っ張りすぎている

衣紋抜きとは、衿の後ろをちょうど良い抜き加減で固定し、衿が詰まるのを防ぐためにつける布です。衣紋抜きの引っ張り具合が強過ぎると衿が後ろに引かれ、肩甲骨が固まった状態になって肩こりの原因となってしまうことがあります。

衿芯が硬い

衿芯が硬いと衿元が固定されてしまい、身体を自由に動かすことが妨げられるため、肩こりが起こることがあるようです。衿芯を柔軟性のある素材に変えて肩こりが軽減したという方もいます。

他にも、着物での所作に慣れていないことが原因で、身体が緊張して肩こりになるという方もいます。ただ「着物を着る=肩こりになる」という訳ではありません。自分で着物を着られる場合は、帯を結ぶための「後ろに手を回す動作」が肩甲骨回りの筋肉を緩めるので、肩こりしにくいという方もいます。

着物を着て肩こりになってしまった場合の対処法

肩こりの自覚症状を起こす主な原因は、「僧帽筋」にあると言われています。僧帽筋は首筋から背中にかけて広がる筋肉で、僧帽筋がほぐれると肩こりが改善されることが知られています。僧帽筋をほぐして血流を良くするためには、肩甲骨回りを動かすストレッチをすることをおすすめします。

どこででもできる簡単僧帽筋ストレッチ?

  1. 両手は軽く握り鎖骨のあたりに構える、そのまま両肘を肩より高く上げる。
  2. 5つ数えながら両肘をゆっくり後ろへ引き、左右の肩甲骨を寄せる
  3. 肩甲骨をギューッと寄せたまま、肘を下げ脱力する。
  4. 1~3を5回ワンセットで行う

どこででもできる簡単僧帽筋ストレッチ?

1. 立った状態または座った状態から片手を、手のひらを前に向けて挙手するように、まっすぐ上へ挙げる。
2. 手をいっぱいに伸ばしたまま、窓ふきをするようにゆっくり半円を描きながら手を下ろす。
3. 1.2を左右5回ずつワンセットで行う。

着物を着ると肩こりになってしまう方は、上記を参考にストレッチなどで対処してみてください。

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