アンティーク着物とは違う? リサイクル着物とは?

投稿日:2021年08月17日

アンティーク着物とは違う? リサイクル着物とは?

近頃リサイクル着物を上手に楽しんで着る、おしゃれな方が増えています。価格もそれほど高くなく、気軽に着られるリサイクル着物ですが、アンティーク着物と混同されがちです。今回は、リサイクル着物について詳しくご紹介します。

リサイクル着物とは?

リサイクルは英語で再利用のことで、リサイクル着物とは不用になった着物を買い取り、クリーニングして販売しているものを指します。ファッション業界風に言うなら「ユーズド着物」という意味合いでしょうか。

一方、アンティークは英語で骨董のことで、アンティーク着物は骨董品のような古い着物を指します。西洋骨董の世界では100年以上前のものをアンティークと呼びますが、着物のアンティークはもう少し新しく、大正~昭和初期位の西洋デザインの影響を受けたハイカラ柄の着物が中心です。

つまり、リサイクル着物というくくりの中にアンティーク着物も入っているのです。しかし、リサイクル着物は古いものだけに限らず、作られて間もない着物やほとんど袖を通していない着物、中には一度人の手に渡ったけれど未着用の着物などもあります。

リサイクル着物を着用するメリット

リサイクル着物を着用するメリットの1つは、何といってもその価格にあります。新品だったら数十万円もするような着物を、数万円、時には数千円という安値で買うことができます。着物を着たいけれど高価だから…と二の足を踏んでいる方には、リサイクル着物がおすすめだと言えるでしょう。
そもそも着物は代々受け継がれて着るものであり、大切に保管されていることが多いため、ユーズドであっても状態の良いものが多数あります。また、その時代ならではの味わいを持つ着物が見つかるのも、リサイクルならではのメリットです。

リサイクル着物を購入する際の注意点

気に入った品に出会えれば、絶対お得なリサイクル着物。でも中には買わない方が良いような品もあります。ここでは、リサイクル着物を購入する際に注意した方が良いことについてご紹介します。

サイズが合っているかどうか

リサイクル着物を選ぶ時は、着物の寸法(着丈、裄丈、身幅、袖丈など)を十分チェックしましょう。特に古い着物だと昔は小柄な方が多かったため、着丈や裄丈がかなり短くて着られないようなものがあります。最近は仕立て上がりの着物を買うことが多くなっていますが、昔は反物を買って着る方に合わせて仕立てることが多かったので、変則的なサイズになっている場合もあります。

カビや汗染みがないかどうか

カビや汗染みのある着物は放っておくとカビが繁殖したり、汚れが変色したりする恐れがあります。汚れのある着物は丸洗いや悉皆(染み抜きやお直しなど)が必要になり、費用がかかります。

臭いがないかどうか

目で見てカビや汗染みがなくても、帯芯など見えない部分にカビが生えている場合もあります。嗅いでみて変な臭いのする着物は、着ていても気になるので避けた方が無難です。

生地に弱った部分はないか

古い着物はお尻や膝など、体重がかかる部分の布が弱っている場合があります。仕立て直しにはかなりの費用がかかるので、表地だけでなく胴裏や八掛など、裏の生地もチェックしてください。

縫製糸が弱っていないかどうか

古い着物は仕立てた時の糸が弱っている場合があります。縫製糸が弱っていると縫い目が開いて縫い直しになる場合があります。絵羽(縫い目をまたいで柄がある)模様の着物なと、同じ色の糸がない場合もあるので、糸が劣化していないかを確認しましょう。

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