卒業式に参列する先生必見! 着物と袴の選び方

投稿日:2022年10月23日

卒業式に参列する先生必見! 着物と袴の選び方

教え子たちが巣立つ大切な日である卒業式。着物と袴で式場に立つ凛とした美しい教師の姿は、教え子たちの思い出にいつまでも残ることでしょう。卒業式に参列する先生のために着物と袴の選び方と、着物を準備するタイミングについて詳しくご説明します。

卒業式に参列する先生はいつ頃までに着物と袴を選ぶのがよい?

卒業式が近づくころは、先生の仕事は普段以上に忙しい時期。受験対策や卒業準備でスケジュールはいっぱい、式に着る着物のことまで気が回らないという話もよく聞きます。直前になって慌てないためにも卒業式に着る着物と袴は、遅くとも式の1カ月前までに予約するようにしましょう。自分の受け持つ生徒が卒業する場合は、卒業式が近くなるほど用事が増えるので、もっと早い時期(遅くとも12月~1月まで)に予約しておくことをおすすめします。
ただし、卒業式のシーズンはどこも予約がいっぱいになりやすいので、安心して選びたいなら、12月までに予約しておくとよいでしょう。

袴と合わせる着物の選び方

主役はあくまでも卒業する生徒たち、送り出す教師の着物は派手過ぎず、落ち着いて上品であることがポイントです。卒業式は来賓も参列する学校の公式行事なので、華やかさよりも格式高い装いを意識しましょう。袴に合わせる着物は、振袖ではなく色留袖や色無地、小振袖などがおすすめです。

色留袖

女性の礼装です。色留袖とは地色が黒以外で、かつ裾にだけに模様が入っているものなので、袴と合わせると色無地と同じように見えます。五つ紋がついたものは第一礼装、一つ紋・三つ紋は準礼装になります。

色無地

黒以外の、柄のない無地の着物です。紋がつかなければ略礼装もしくは普段着の格、紋を入れたものは礼装になります。

小振袖

二尺袖ともいいます。小振袖は袖丈が二尺(=76センチ前後)程度で、袴に合わせることの多い振袖です。

卒業式の着物を選ぶ場合、ピンクや赤などの華やかな色、鮮やかな色は避けるのが賢明です。紫や緑、辛子色など落ち着いた色合いを選ぶと知的で凛とした教師らしい雰囲気になります。若い先生の場合は、袴の色を渋めにすればクリームやベージュ、パープルなど淡い色合いの着物を合わせるのもいいでしょう。袖に花柄が多く入った小振袖は、卒業式の女子大生のようになるのでNG。小振袖は無地か、矢羽根など派手にならない図柄を選ぶようにします。

卒業式に参列する先生が着物を選ぶときの注意点

1872年日本に初めての官立女学校ができたとき、制服として袴が採用されました。女子の最高学府である高等師範学校も袴を制服としたため、昔の女性教師は袴姿で教鞭を執るのが一般的でした。教育の歴史と切り離すことのできない袴は、卒業式という場にふさわしい礼装。教師らしさを忘れない装いが大事です。

卒業式の着物選びでは派手な色を避けて落ち着いた渋めの色を選ぶこと、凛として清潔感のある色合わせをすることがポイントです。ヘアスタイルも華美にならないように注意して、生徒より目立つことがないようにしましょう。
複数の教師が袴で参列する場合、他の人と同じ袴では制服のようになってしまいます。できれば周囲の先生に伺って、被らない色の袴を選ぶようにします。

凛として大人らしい教師の袴姿は、生徒や父兄にとっては記憶に残る卒業式のワンシーンです。卒業式に袴姿で参列する際は、上記を参考に節目の日にふさわしい格調高い着物と袴を選んでください。

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