結婚式に参列する場合の着物の選び方

投稿日:2019年08月06日

結婚式に参列する場合の着物の選び方

結婚式は、冠婚葬祭の婚にあたる儀式なので、「平服で」と指定されない限りは礼装(フォーマル)で参列するのがマナーです。ここでは、着物で結婚式に参加するときの着物の選び方について紹介します。

結婚式に着ていける着物の種類

着物には着ていく場によって、第一礼装、準礼装(略礼装)、外出着、普段着と「格」がわかれています。結婚式のような儀式の場合、着ていく着物は第一礼装か、準礼装(略礼装)になります。

振袖

振袖は、未婚女性の第一礼装。成人式、結婚式など、大抵のハレの場に着ていくことができます。一般的に既婚者の振袖はタブーとされていますが、パーティなどでは既婚未婚関わらず振袖を楽しむことができます。なお、振袖は袖の長さによって、「大振袖」、「中振袖」、「小振袖」の種類があります。一般的に大振袖と言われるものは花嫁衣裳に用いられ、成人式などには中振袖が用いられます。小振袖は卒業式の袴などに用いられます。

黒留袖

黒地で裾に模様のある黒留袖は、既婚女性の第一礼装です。染め抜き日向紋の5つ紋を付けます。結婚式の場合、黒留袖は主催者である親族が着る着物なので、招待客は少し控えて色留袖などを着るようにします。

色留袖

地色が黒以外の一色で、裾模様のあるのが色留袖です。紋を付ければ既婚・未婚に関わらず、女性の準礼装(略礼装)として着ることができます。五つ紋の色留袖は黒留袖と同格なので親族が着るのにふさわしく、色留袖には一つ紋三つ紋もあり、訪問着より格の高い装いとして着用できます。招待客は一つ紋か三つ紋が良いとされています。

訪問着

訪問着は、身頃から袖まで柄が連続する華やかな「絵羽模様」が特徴です。訪問着にも一つ紋を付けると準礼装になり、結婚式にふさわしい格になります。格調の高い古典柄やおめでたい吉祥柄など、結婚式にふさわしい柄ゆきを選ぶようにします。

色無地

地紋のある生地を黒以外の一色で染めたのが色無地です。一つ紋をつければ略礼装にもなるので、お茶会や入学式、卒業式、結婚式まで着用の場が広がります。

結婚式の着物を着る場合の着物の色の選び方

洋装の場合、白は「花嫁の色」と言われ、招待客が白いドレスを着るのはタブーとされています。和装の場合も白は「格調高くあらたまった色」ですが、花嫁だけが着る色ではないので、地色が白の訪問着などを着ても失礼にはあたりません。ただ、花嫁を主役にするのは和洋を問わない結婚式のマナーです。お色直しの着物も含めて、花嫁より目立たない着物を選ぶようにします。

結婚式の着物に合わせる帯の柄や色の選び方

着物だけでなく帯にも、礼装にふさわしい格があります。礼装・準礼装(略礼装)に結ぶのは「袋帯」です。結婚式に参列するなら袋帯の中でも、金糸銀糸の使われたきらびやかな織りの帯を選ぶようにします。柄は、吉祥柄(亀甲、鶴、松竹梅、熨斗などおめでたい柄)や吉祥模様の古典柄が適しています。結び方も華やかに、振袖の場合は華やかな飾り結びにします。

しきたりはあるものの、華やかな着物姿は結婚式の会場に格別の華やぎを加えます。上記を参考に着物を選んで、結婚式に参列してみましょう。

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