子供の結婚式には何を着る? 着物の選び方について

投稿日:2021年04月10日

子供の結婚式には何を着る? 着物の選び方について

一般的には、結婚式という「式典」において新郎新婦のご両親は、式の当事者・主催者にあたります。
ご両親も招待客を迎える側になりますので、新郎新婦と格を合わせた装いをするのがマナー。
ではいったいどんな着物を選べば良いのでしょうか? ここできちんと把握しておきましょう。

子供の結婚式に着物を着る際にはどんな着物を着れば良い?


結婚式の衣装決めで気をつけるべきポイントは、両家の両親が着る衣装の「格」を揃えるという点です。
片方が黒留袖でもう一方が色留袖という「格の不協和音」は、お祝いに水を差すので避けたいところです。

結婚が決まったら両家のご両親と話し合って、母親同士・父親同士の着物あるいは服装を同格に揃えるようにします。着物の場合、礼装から略礼装までの着物の格は以下のようになっています。

第一礼装

黒留袖(五つ紋)、色留袖(五つ紋もしくは三つ紋か一つ紋)

準礼装

訪問着、色無地、色無地 (いずれも一つ紋か三つ紋)

略礼装

付下げ、色無地、江戸小紋、小紋(紋付)

黒留袖と色留袖はほぼ同格ですが、結婚式の招待客が黒留袖を着ることはありません。黒留袖は基本的に結婚式で親族が着る正礼装です。そのため招待客は一歩控えて色留袖以下の格の着物を着ます。

核家族化が進んだいまでは、親族であっても色留袖以下を着るケースが多くなっているので、黒留袖を着るのは新郎新婦の母親もしくは祖母ということになります。

黒留袖とは、地模様のない黒の縮緬の留袖で、両胸・背中・両袖に紋(五つ紋)が入ります。胸には模様がなく、裾模様になっているのが特徴です。

第一礼装(正礼装)の黒留袖を着られるのは新郎新婦の母親ならではですから、両家の意見が揃うならば正式に黒留袖を着るのが良いでしょう。

簡略結婚式の場合にはどんな着物を着たほうが良い?


最近では、ブライダル用のハウスウェディングやレストランウェディングなどが流行っています。ガーデンウェディングなども人気ですが、「平服で」と指定がない限り、簡略形式の結婚式でも、母親の着物は黒留袖ないしは色留袖を選ぶのをおすすめします。

結婚式の招待客にとっては、新郎新婦や親族以上に着飾ることがマナー違反となっています。母親が黒留袖を着ている限り招待客が知らないうちにマナー違反をする恐れはありませんが、カジュアルウェディングだからと母親が訪問着を着て招待客が色留袖だった場合、ゲストにマナー違反をさせてしまうことになりかねません。

通常カジュアルウェディングであっても新郎新婦は結婚衣装を着るのですから、母親も同格の着物を着る方が、全体としてバランスが取れるでしょう。

結婚式前に確認しておきたいこと

結婚式場によっては新郎新婦の衣装しか用意がなく、親族の衣装はレンタルできないという場合があります。

お子様の結婚が決まったら、必ず式場に黒留袖をレンタルできるか確認しておきましょう。式場で借りられないようなら、早めにレンタル着物スタジオなどで予約をしてください。

お子様の結婚式は、家族としては最大のイベントです。一生の記念になる日ですから、第一礼装の黒留袖を選んで最高の日をお祝いしてください。

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